台北の楽器屋に行ってみた その3 【他,在旅行 Guitar to Go】 台湾の音楽事情 その1 【台湾の楽器(主にギター)、機材事情】 台北の楽器屋に行ってみた。その1【金螞蟻楽器(台北)】 台北の楽器屋に行ってみた…
台北の楽器屋に行ってみた。その2【阿通伯 饒河 – Tony’s Music】
【台湾の楽器屋としては珍しく、中古楽器を多く取り扱うお店。阿通伯 饒河 – Tony’s Music World】
台湾の音楽事情 その1 【台湾の楽器(主にギター)、機材事情】
台湾の音楽事情 その2 台北の楽器屋に行ってみた。【金螞蟻楽器(台北)】
ここは台北に3店舗を構える楽器屋さん、「阿通伯」の、 饒河(ラオフー)店です。
他に和平店、内湖店とありますが、それぞれ微妙に異なった特色を持ちます。
この饒河店の特徴はなんと言っても、中古楽器の豊富さです。
台湾では中古楽器を販売する楽器屋さんがあまりなく、台湾で流通している楽器の中古売買は主にFacebookページなどの個人売買が中心であるため、こちらのお店はかなり珍しい例と言えるでしょう。
饒河といえば大きな夜市、饒河街夜市が有名で、この楽器屋さんもその徒歩圏内にあります。
※現在、1台湾ドルのレートは3.7円ですが、両替手数料なども含めると約4円と計算するとわかりやすいです。ですので、表示してある数を4倍した額が、おおよその日本円の額と考えていただいて構いません。
【阿通伯 饒河 – Tony’s Music World】
台北市南港區南港路3段213號
営業時間:13:00〜21:00
Facebookページ:https://www.facebook.com/ATBLH/
最寄り駅:MRT松山駅
また、台湾では安価なハードケースなどがほぼ存在しないため(そもそもあまり取り扱っていない所も多い)、安価なギターや中古ギターなどはソフトケースしかついてこない事も多く、帰りの飛行機での破損が怖い方は、余裕があれば汎用のケースを日本から持ってきても良いかもしれません。
店内の様子
入口はこちら。店舗は二階になります。
基本的には大体の楽器を取り揃えており、ギターが中心ですが、ベースやアコースティックギター、キーボード、ドラム、マイク、エフェクター、ミキサーなどの音響機材もありました。
しかし、何と言っても一番の特徴はギターで、日本から仕入れているのか、日本でもあまり見かけなくなった、90年代のヴィジュアル系バンドのシグネイチャーギターを多く取り扱っています。
そして、毎日日付が変わる頃に、上記のFacebookページで、入荷した中古楽器を紹介してくれます。
日本製のギターはやはり高めですが、上述の通り日本でも殆ど見かけなくなってしまったモデル、例えばLUNA SEAのINORANが監修し、本人も使用していたESP、NEO CUSTOMのEDWARDS版、それも赤や、PIERROTの潤が使用していたギターが4本まとめてあったりと、拘りが見えます。
魅せの左側にずらりと並べられたギターたち。ESP系列のビザール系ギターのブランド、Italiaなども見受けられました。
こちらは、イギリスのギターメーカー、バーンズのギターたち。日本では少し手に入りづらいため、右のモデル(BISON)は少し心が動きました。
帰国直前のため、荷物が増えても困るので諦めましたが・・・。
日本ではほぼ見かけることが無くなった、PIERROTの潤モデル。4本も並んでいたところは初めて見ました。
私も一本所有していますが、見かけよりもバランスが良く弾きやすいのが気に入っています。
INORAN監修のEDWARDS、NEOCUSTOMや、LaputaのKOICHIが使用していたダムカラスも見受けられます。(左から4番目)
こちらはヘイマーや、SEX MACHINEGUNSのPANTHERモデルなど。
PIERROTのアイジモデルや、Burnsのブライアンメイモデルなども。
ベース群。こちらは値札が付いていたりついていなかったりだったので、調整がまだ終わっていないのかもしれません。
こちらはエフェクターや小物関係。
まとめ
台湾の大部分の楽器屋さんが新品や、メジャーブランドのハイエンド、または台湾製ギターを取り扱う中で、ここまでヴィジュアル系バンドのギターを多く取り扱う店舗はここくらいだと思います。
新品だと変形ギターがあまり無いこともあり、変わったギターを求める人からの需要はありそうです。
日本製のギターが多いですが、極稀になかなか日本には入ってこないようなギターが入荷することもあるため、日付が変わる頃に更新されるFacebookページを見るのが楽しかったりも。
今回は行きませんでしたが、Facebookページを見る限りスタジオも併設されている模様。
ピックのクレーンゲーム。こういった遊び心もある、一味違う楽器屋さんでした。
台湾の音楽事情 【台湾の楽器(主にギター)、機材事情】
いつも私の機材ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
さて、twitter経由でこのブログを知った方は既にご存知でしょうが、僕は2017年の2月から1年間、台湾に留学して中国語を学んでいました。
このブログを見ていただいている方に、台湾に渡航歴のある方、台湾の音楽シーンや台湾のミュージシャンが好きな方がどの程度いるかはわかりませんが、数回に渡ってそんな台湾の(と言ってもほとんど台北で過ごしているので、主に台北ですが)楽器屋や音楽についてのまとめをご紹介したいと思います。
台湾の経済事情と、機材事情
まず台湾人の平均月収は13万円ほど、コンビニの時給が約600円ほどと、日本に比べるとやはり賃金は低いです。
経済格差もあるので、若くして成功、または資産家の家庭で育ったような子は若いうちから高級外車などを乗り回し(この辺は日本とそう変わりませんね。)、僕の台湾人の友人で、英語が話せて日本語も検定を受けるレベルの人でも月収は10万円ちょっとだったりします。
その割には日用品や家賃などは決して安くはなく、生活費に相応にお金がかかるのもあってか、アンプやエフェクターなどを揃えている人はそれほど多くもなく、弾き語りやソロギターなど、それ一本で完結するアコースティックギターをプレイする人が多いです。
ライブハウスやスタジオも日本の大都市に比べると数が限られていることもあってか、演奏する場もあまりないような印象を受けました。
ですので、バンドをやっている人は居ないわけではないものの、日本ほど数は多くないと思います。
台湾でギターを買ってみた
僕自身も台湾に渡航する際、持っているギターを一緒に連れて行こうと考えたのですが、「せっかくだから台湾で何かギターを買おう」と思い、「もしかしたら同じものでも日本より安く手に入ったりしないかな?」と思っていました。
大きな勘違いでした。
とはいえ、日本で手に入るメジャーなブランドの機材、例えばBOSSやフェンダーの製品などはこちらでもある程度手に入ります。
僕が廻った台北市内の楽器屋で見かけた、日本でも見かけることの多いメジャーなブランドは、
ギター
・Fender Japan
・Fender USA
・Fender Mexico
・Gibson
・Epiphone
・Gretsch
・Ibanez
・ESP(EDWARDS、LTD、Grass Roots含む)
・Taylor
・Martin
・CORT
エフェクター
・BOSS
・MXR
・Digitech
・Electro-Harmonix
アンプ
・VOX
・BLACKSTAR
・Marshall
・Fender
・ORANGE
・Ampeg
・Roland
・ダダリオ
・エリクサー
・アーニーボール
あたりでした。(代表的な物を挙げましたが、他にもありました。)
単純に人口が日本の6分の1しかいない事もあり、入荷本数が限られるのか、関税があるからなのか、例えばエピフォンのギターは、小売価格ではなく、メーカーが指定した定価です。
例えばこのエピフォン・カジノですが、日本で新品を買うと大体5~6万円台でしょうか。
しかし、台湾では新品で日本円にして定価とあまり変わらない、約8万円。
日本のハードオフのような全国展開のリサイクルショップも存在しない上、日本も含めて台湾から見た海外の中古ギターを取り扱う楽器屋さんもほぼない(またはあっても日本の同製品より高い)状態です。
他の機材も日本と比べると、軒並み高いです。物によっては、こちらでの中古の値段が日本での新品価格とそう変わらない事も。
中古はどちらかというと個人売買やネットが主なのか、ヤフオクなどで取引している人も居るそうです。
そのため、日本や海外製と比べると比較的安価な台湾製のギター(メーカーや特色については別記事でご紹介します)を買う子や、そもそも自前のギターではなく、大学のギター部などでは部として持っているギターをシェアしている子もいました。
台湾製の小物などは比較的安く、結構しっかりとしたマイクスタンドが2000円切っていたり、ハーモニカホルダーは6~700円ほどでした。
また、ギターではなくもっと手ごろな価格で楽しめるウクレレをやっている人をよく見かけます。ウクレレ専門店もありますし、大学でもウクレレ部があるほど。
今回が初の海外渡航だったのですが、これだけ近い台湾ですら差がある事で、日本は楽器を手に入れる上でとても恵まれた国なんだなと思いました。
他に、日本のアマゾンで買って台湾に発送した電池駆動で動くVOX MINI5、
SONYのダイナミックマイク、そして充電池などを使用し、マイクスタンドはこちらで購入しました。
次は主に台北市内の楽器屋さんについてご紹介します。
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